2009年開催目録

開催日 演 題 発表者 所 属
259 01.17 礼文島サシバの記録と野鳥たち 富川徹・小畑淳毅 野生生物総合研究所・北海道空知支庁
260 02.21 森と水鳥の不思議な関係:アオサギの繁殖コロニーを例として 上野裕介 北海道大学大学院水産科学研究科

北海道の先住民はアイヌ民族ですが、サハリン(旧樺太)でもニヴフとウイルタなどいくつかの先住民族が、日本人やロシア人が進出する以前から暮らしています。氏はここ数年で5回ほどサハリンを訪れ民族植物学的な調査をし、彼ら先住民はどんな植物をどう利用し、自然環境とどのように関わってきたなど、北海道とは似ているけど違うサハリン北部の自然を写真で紹介しながら、調査の様子とそこでわかったことについてお話しします。

トガリネズミは北海道にはたくさん生息しており、身近な動物のはずですが、その生態はまだわかっていないことがたくさんあります。トガリネズミは鳥屋が上を見ているさなかに人知れず足元に潜んでいます。今回はその足元に棲んでいる住民に焦点をあて、北海道に生息する4種のトガリネズミと氏が行っているトガリネズミの研究を紹介します。

石狩支庁管内の野鳥記録について、北海道、さらには日本全体の鳥類記録と関連させながら、硬い話、柔らかい話を取り混ぜてお話しします(北海道野鳥だより第155号より)。今年、北海道野鳥愛護会の新年講演会では絶賛話題となり、いま、鳥を「みる!・知る!・語る!・楽しむ!」うえでは、これを聞かなきゃはじまらない・・・!!

264 06.02 スズメのはなし:生態と個体群の遺伝的構造 泉洋江 北海道大学大学院地球環境科学研究科
265 07.18 野幌森林公園の鳥類とカワニナの関係をしらべる! 前場健太 酪農学園大学

カッコウの仲間は托卵をします。今回はメジロの巣に産み込んだツツドリの卵が無事育った例と、ヤブサメの巣中のヒナを放りだしたツツドリの話です。氏は当会に13年ぶり3度目のご登場となります。今盛夏、数多くの鳥の生態を知る研究者との楽しい一時をご一緒しませんか!

267 09.26 札幌近郊におけるコウモリの生活ー防風林・農耕地の有用性ー 石井健太 野生生物総合研究所

青森市内に「善知鳥(うとう)神社」があります。これはウトウをいみするのか?~今宵、鳥名や地名の関わり真相に迫ってみます!氏は23年ぶりのご登場。秋はやっぱり民話にかぎります。

シマアオジは「嶋蕎雀」で、頭につく「嶋」はシマフクロウ、シマセンニュウと同じ蝦夷が島を意味する(小山より)。本種を観察して半世紀、北海道における繁殖生態から、昨今の生息個体数減少の理由、保護の方向等を語っていただき、野鳥との付き合い方について皆さんと語り合います。

イワツバメは北海道には4~5月に渡来し、各地で集団繁殖する夏鳥です。ここでの繁殖場所は大半が人工構造物であるトンネルや橋などなのです。いったいそれはなぜでしょうか?・・・10年間の記録をもとに皆さんと考えてみます。